妊娠中のこむら返り(腓返り)
こむら返りとは?
こむら返りは、腓腹筋(ふくらはぎ)に起こるけいれんで、筋肉が引きつり、激しい痛みで動けなくなります。「足がつった!、痛たたっ…」と、誰もが経験あると思います。
運動中の筋肉疲労、冷たい水の中、ウォーミングアップ不足、水分不足、ミネラルバランスの崩れ、うっ血などが原因でおこります。
妊娠中のこむら返り
妊娠中期以降、こむら返りは起きやすくなり、妊婦の約50%が経験します。多くは睡眠中・明け方に起こり、中には毎朝、こむら返りの痛みで目が覚め、非常につらい人もいます。
どちらかというと寝相が良く、睡眠中に動かない人に多い傾向があります。長時間、筋肉を動かさないので血流がうっ滞し、ミネラルバランスが崩れていると起きやすくなります。
分娩中、いきみを繰り返していると、分娩台の上で足がつる方もよくおられます。
こむら返りは病気ではありませんが、カルシウム不足のサインと考えられますので、予防対策が必要です。
妊娠中のこむら返り対策
こむら返りが起きた時には、ふくらはぎをストレッチさせ、筋肉が伸びたら痛みは治まります。痛みが治まったら、軽くマッサージしながら、ゆっくりストレッチを繰り返し、血流を改善させます。
妊娠中のこむら返り予防には、就寝前のマッサージと、カルシウム剤がお勧めです。妊婦用として市販されている1日量300mg以上のカルシウムサプリを2週間以上、服用してみてください。経験上、ほぼ全員に効果があります。
サプリメントではなく食品からのカルシウム摂取を勧める意見もありますが、症状がある場合には、むしろサプリメントの方が安全、確実です。詳しくは「妊娠とサプリメント」の項目で解説します。